テレビや雑誌などでもよく聞く「ふるさと納税」。皆さん、ふるさと納税のことはどのくらい知っているでしょうか?「お得だとは聞いたことがあるけれど、使い方がよく分からない……。」そんな不安を抱えていませんか?
ふるさと納税とは、2008年にスタートした税制の寄付金控除を活用した制度です。元々は、過疎により税収が減少している地域と、都市部との地域間格差を是正することを目的として作られました。生まれた故郷や応援したい自治体に寄付ができる制度で、手続きをすると、寄付金のうち2,000円を超える部分については所得税の還付や、住民税の控除が受けられます。そして、寄付額の最大3割にあたる返礼品がいただけるのが特徴となっています。
ふるさと納税は税額控除の額が大きく、なおかつ自治体から返礼品を受け取ることができるため、非常にメリットの大きい制度です。そのため、ふるさと納税を利用する人は年々増加しており、令和3年度のふるさと納税の控除適用者は全国で約 564.3万人に達しています。
そこで、今回はふるさと納税の概要・使い方・ふるさと納税を利用するにあたっておすすめのWEBサイトの3点を分かりやすくお伝えします。この記事を読んで、お得に全国の名産品を楽しみましょう。
ふるさと納税控除の仕組み
結論からいうと、2000円の出費で18000円分の品物を得ることができます。
具体的にご説明しましょう。ふるさと納税で控除を受けられる上限は納税額によっても異なりますが、控除される金額は寄付金から2,000円を引いた金額と決められています。
例えば、6万円分のふるさと納税をした場合、控除される税額は60,000円-2,000円 =58,000円です。この場合、58,000円が翌年の税金から控除されます。そして60,000円の30%にあたる18,000円分の品物を返礼品としてもらうことができるので、実質2,000円の出費で18,000円の品物をもらうことができるということになっています。
また、ふるさと納税は金銭的メリットだけではなく、返礼品を選ぶ際に各地域の特産品や情報を知れるため、今まで知らなかった地域のことを知るきっかけにもなるという楽しい一面もあります。
コロナ禍で旅行する機会も減っているなか、ふるさと納税を利用することで、地域の名産品とともに旅行気分を味わうことができるでしょう。
ふるさと納税の使い方
寄付上限額を確認する
ふるさと納税で控除される上限額は、年収や家族構成、その他の控除額によって変わります。なお、年収が低く、所得税・住民税の課税対象ではない方は、そもそも税額控除が受けられません。
年金生活者でもふるさと納税における税制控除を受けられるのか?という疑問を持った方もいらっしゃるでしょう。所得によって税金を支払っていれば、ふるさと納税によるメリットを享受できます。しかし、所得が少なく、所得税や住民税を支払っていない場合は、ふるさと納税をすると、その寄付金額全額が自己負担となってしまうので損をしてしまうことになります。
そのため、まずは、ご自身の条件ではふるさと納税を利用するとお得になるかどうかを確認してみましょう。
参考までに、65歳未満なら110万円以上、65才以上なら160万円以上の年金収入がある人は、ふるさと納税をするとお得になる可能性があります。
ただし、この金額は、配偶者の扶養や社会保険料控除などの基礎控除以外の控除を計算していないので、あくまで目安です。さまざまな控除により所得が減るケースもありますので、まずは、ふるさと納税サイトなどで寄付金額の上限をシミュレーションしてみるのが良いと思います。
寄付したい自治体や返礼品を選ぶ
※ワンストップ特例制度とは
ふるさと納税の寄付金控除を、確定申告なしで受けられる制度です。以前は、ふるさと納税を利用するために、確定申告を行う必要があったのですが、2015年4月1日より「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が創設されて、確定申告をする必要がなくなりました。年間寄付自治体が5つ以内であれば、ふるさと納税申請後に郵送される各自治体の申請書を提出することを条件に、確定申告をしなくとも住民税の寄附金税額控除を受けられます。この制度が出来て以降、簡単にふるさと納税ができるようになり、爆発的に利用者が増えました。
寄付の手続きを行う
返礼品や寄附受領証明書を受け取る
なお、ワンストップ特例制度を使用する場合、確定申告の必要がないため、自治体に寄付金受領証明書を提出する必要はありません。その代わり、自治体からワンストップ特例申請書が送られてきますので、必要事項を記入して、送り返す必要があります。
ふるさと納税の3つの注意点
ふるさと納税はあくまでも税金の控除
手元の資金に余裕があるときに行う
また、ふるさと納税を行う際は、数万円の寄付金の支払いが必要になるため、寄付した分は手元から現金がなくなります。そのため、ふるさと納税を利用するときは、家計のキャッシュフローに余裕があることを必ず確認しましょう。また、自己負担2,000円は支出として必ずかかることも忘れないでください。